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2007年09月11日

「ひやおろし」って知ってます??

先日お客様から
「ちょっとお礼にあげたいんですが、かわったお酒はありますか?」
とのお問い合わせがありました。
お話しをしていると純米吟醸梅酒 梅の息吹は絶対差し上げたいということになり(笑)次に「ひやおろし」のご案内をしていると「ひやおろし」って??という話になりました。
そういえば私もお酒の世界にはいるまで「ひやおろし」ってなに??と思ってました。
ご存知でない方もいらっしゃると思うのでご説明をいたします。

ひやおろし
江戸時代の初めまでは春も秋もあるいは夏に近い頃でさえ造られていた酒が、いわゆる寒造りといって、厳冬を中心にした季節だけに集中的に造る習慣になってきました。冬醗酵した酒を早春にふねにかけてしぼりあげ、そのうすにごりの酒を大桶に移しておりを沈め、八十八夜といって、立春から八十八日目の新暦でいえば四月の末から五月のはじめにかけて、うわ澄みの澄んだ酒を取り出して大釜で火入れをし、それを再び大桶に移しいれて、涼しい酒庫のうちで土用すなわち夏を静かに越し、新秋の風爽やかな頃になって、はじめて呑み口を切って、いわゆる「ひやおろし」となります。この頃の酒が昔から一番美味しいとされています。春しぼり立ての酒は新酒といって、風味が苛烈で丸味がなく、味も香りも整っていないが、庫のうちで夏を越す間にすっかり熟成して香味ともに円熟してくるのです。

新酒の舌がピリピリっとした感じが好きな方も秋の熟したひやおろしを試していただきたいですね。
10月20日21日の蔵開きでは大吟醸/特別純米原酒/本醸造の「ひやおろし」をお出しします。「ひやおろし」の美味しさをお試しください。
追伸:山の寿の地元北野町は秋になるとコスモスがすご~く綺麗です。21日はコスモス街道にある北野天満宮にてお祭りもあります。家族旅行としてお楽しみください(^∀^)  


Posted by 蔵元8代目 at 17:13Comments(1)

2007年09月04日

酒造りの考え

そういえば、新聞の切り抜きの整理をしているとあらためておもしろい記事がありました。

「感覚の世界 データで挑む」~日経新聞~
千葉県の神崎酒造蔵。1689年創業の酒蔵をついでまだ10年だが、腕は折り紙付き。東京国税局管内の鑑評会では吟醸辛口部門で九年連続優等賞を受賞している蔵である。だが高田(現在:酒造工場長)杜氏の修行をしたことがない。それまで「ハードディスクの製造装置や大型機械の設計をしていた」という機械屋だった。「これからの酒造りは装置産業が主流になり、品質管理が重要な時代になる」と社長が考え、以前ともに働いていた高田を引き抜いた。最初は杜氏と一緒に酒を造ったが、そこは経験と感覚の世界。米を蒸しあげたときの状態で麹の造り方を決めるが、「ちょっと硬ければこれくらい」といった調子で要領は一向につかめない。そこで思い切った。翌年から素人の社員だけで造ることにし、酒造りの指標を探り始めた。頼りになるのは「清酒製造技術」という教科書だけ。だが「なんとかなる」と高田は思っていた。ハードディスク事業は特許侵害などの恐れからうかつに他社製品を参考にするわけにもいかず、しるべなき道だった。酒造りは教科書があるだけまし・・・。試行錯誤を繰り返すうちに米の含水量や麹の酵素量などが酒造りの重要な指標になることを突き止め、データベース作りに乗り出した。誰でも同じ品質の酒を造れる時代がそこまで来ている。

いろんな蔵元がいろんな経験を元にして自分の世界を築いているんだなぁとあらためて思いました。
私はどんな世界を築くんだろう・・・。
次の造りが楽しみです。  


Posted by 蔵元8代目 at 16:34Comments(20)